腕時計型心拍計とチェスト型心拍計の計測値比較

以前、腕時計型心拍計について書きましたが、従来型の胸に巻く心拍計との違いが知りたくて実験しました。

youhei2018.hatenablog.com

腕時計型だと本当の心拍数が得られないんじゃないの?という疑問に答えたいと思います。

腕時計型心拍計とチェスト型(従来型)を同時に装着してリアルタイムで比較します。

使用器具

1.腕時計型心拍計チーム

  ・LEZYNE(レザイン) スーパーGPS サイクルコンピュータ

 
  

  ・AROFLY アロフライ A-PULSE ハ―トレ―ト リストバンド

 2.チェスト型心拍計チーム

  ・シグマ BC 1909 HR
  ・付属のチェスト型心拍計

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平常時の比較

上手いこと動画が撮れたのでアップしました。

t.co

常に左右バラバラの数値が出てますね。
動画をコマ送りして2秒ごとに数値を書き出しました。
各数値は割愛しますが、平均すると
1.腕時計  94 bpm
2.チェスト 95 bpm
最大で5bpmの差が出てましたが30秒間で平均すると1bpmしか差がありませんでした。

運動時の比較

さてここから心拍数を上げて行きましょう。

ちょっとチェスト型心拍計とサイコンの通信がうまく行かず動画は撮れませんでしたが静止画は撮れました。

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数値を書き出しましょう。
腕時計型、チェスト型の順です。
107 , 110
112 , 114
123 , 124
134 , 135
145 , 144
155 , 158
166 , 163
169 , 173
平均すると
1.腕時計  139 bpm
2.チェスト 140 bpm
結構バラバラに見えるのに平常時と同じで1bpmしか差が出ませんでした。
差の最大は4bpmで最少は1bpmでした。

考察

平均値をみると数値にほとんど差は無いと考えられます。
それでも一瞬一瞬を捉えると最大5bpmの差が見られます。
これは何故か?
そもそも心拍数はその単位からわかるように1分間の拍動の数(bpm、beats per minute)です。
つまり本当は1分間辛抱強く脈拍を測って初めてわかるものです。
それを1秒未満の間隔で測ろうとしている訳です。
ということは逆に脈を一つ打つのに何秒かかるかを見ているはず。
心拍数180だと60/180=0.333秒に一回脈を打ってる計算です。
一拍を数えるのに0.01秒違ったら心拍数で5bpm違ってくる計算です。
心臓で血がグッと押されて手首まで圧力が届くのにちょっと時間がかかるはずです。
そのタイミングの差があるのでどんなに正確に心拍数を測っても腕と胸、同時に測れば違う結果が出てくるのではないでしょうか。

おわりに

シグマのサイコンなんですが、押されたボタンが引っ込んで戻らなくなっていたのをドライバーでグリグリやったら取り敢えず動くようになりました。
しかしどうにも心拍計との通信がうまくいかず、数十センチも離れるとリンクが切れてしまいます。
それに引き換えレザインアロフライ(ANT+接続)の方は途切れる事無く安定していました。

そして心拍数を上げるのに自転車はホントに良い道具だなと感じました。
最初スクワットで心拍数を上げようと思っていましたが、120台くらいまでしか上がらなかったのにローラー台を使ったら簡単に170まで上がりました。
「心拍数を上げたい時」ってどんな時だよという話もありますが。

それぞれの心拍計の重量を測りました。

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腕時計型13グラム、チェスト型63グラムで5倍近い重量差があります。
まあ50グラムの差なんですが、ロードバイクは軽量化が命。
ここら辺も腕時計型に優位性があるんじゃないでしょうか。