ロードバイク用携帯スタンドを自作する
- ・なぜ携帯スタンドを作ろうと思ったのか
- ・どんなスタンドを作ろうか
- ・サイズを決める
- ・携帯性を上げる
- ・ホームセンターで探す
- ・100均で探す
- ・加工する
- ・スタンドより大事な事
- ・外で試してみる
- ・感想
- ・今後について
・なぜ携帯スタンドを作ろうと思ったのか
ロードバイクを入れて写真を撮ろうとした時、上手く立てられなくて倒してしまうことがあります。
そこでアマゾンで色々携帯スタンドを物色していたのですが、レビューを読むと気になる文字がありまして。
「不安定」
確かに普通の自転車でも片足タイプのスタンドは倒れそうになります。
携帯性を多少犠牲にしても安定感のあるスタンドは作れないだろうか?
そんな考えで自作をすることにしました。
・どんなスタンドを作ろうか
普段、ロードバイクを壁などに立て掛けますが、不安定だとは感じません。
何故なんだろうと考えて一つ仮説を思いつきました。
「高い位置で支えてるから安定しているのでは?」
携帯用のスタンドは大体車輪の軸を支点にしています。
しかし自転車の重心は車輪の軸より上にあります。
重心より下に支点があるので不安定なのかも知れない。
そして前後位置も、より中心に近い方が良い。
風が吹いた時に後輪の軸で支えてると前側の風の当たる面積が多いので横に回転してしまいます。
そうすると「トップチューブの真ん中あたりを棒で支える」というイメージとなりました。
接続部はT字にして、2点でマジックテープ等で止めて、左右のブレを防ぎます。
・サイズを決める
棒の長さの目安を決めます。
取り付ける位置から地面までの高さが第一の目安です。
短か過ぎると自転車が倒れ過ぎて良くありません。
長過ぎると今度は棒が倒れ過ぎて突っ張る事が出来なくなります。
ピッタリでも自転車が倒れ過ぎのような気がするので、ちょっと長目が良いようです。
最低80cmは取れるような材料が必要です。
・携帯性を上げる
80cmの棒は携帯性が悪すぎます。
2分割でもまだ長い。
3分割位がちょうど良さそうです。
分割するとなると「継ぎ手」が必要です。
継ぎ手があって加工しやすそうな棒。
それは排水用の塩ビ管。
塩ビ管を探しにホームセンターに行きましょう。
・ホームセンターで探す
塩ビ管は一番細いので内径13mmでした。
それでも十分強度は取れそうです。
継ぎ手も何も加工せずに使えます。
自転車とつなぐ部分は良い構造に出来そうになかったのでT字管(チーズ管)で「ヨシッ」としました。
スタンドの底はゴムを付けて滑り止めにしたかったのですが、良いものが無かったので諦めました。
・100均で探す
自転車との接続部はただのマジックテープでは締まりが悪いので、きつく締められるようなものを探しました。
あと滑り止めシートを買います。
総額800円弱でした。
・加工する
色々試行錯誤しましたが、いちいち書いててもしょうがないので順調に行ってる風に書きたいと思います。
継ぎ手を含めた全長は支点の高さプラス5cmが適当です。
全長から継ぎ手分を引いた長さを三等分します。
今回は23cmとします。
専用のカッターがありますが、自分は持ってないのでホビー用のこぎりで切りました。
柔らかいので簡単に切れます。
1本目はチーズ管に挿し込みます。
2本目、3本目はソケット(継ぎ手)に挿し込みます。
どちらも体重をかけて思いっきり挿します。
チーズ管に滑り止めを巻きます。
先端にも滑り止めを巻いて管に押し込みます。(バーテープみたいに)
これで出来上がり。
全重量202gでした。
・スタンドより大事な事
試行錯誤を繰り返す中で感じた事がありました。
それは「前輪を固定する事」
普段、家の中でロードバイクをハンガーに掛けているときに前輪とダウンチューブをマジックテープで固定しています。
そうするとハンドルが曲がらないので邪魔にならないんですよね。
実はこれは今回の自作スタンドの安定性にも大きく関係していました。
前輪を固定しているとスタンドは安定するのですが、前輪を自由にすると突然ハンドルが切れてしまい、自転車が倒れてしまいます。
原因として
・ハンドルが切れる反動
・重心の変化
・ホイールの回転
これらが一斉に襲ってきてスタンドが浮いて機能しなくなるんだと思います。
つまり安定・不安定を決めるのはスタンドの支点ではなくて、前輪が動くかどうかにかかっていたのです。
そう思うと自分の仮定「高い位置で支えてるから安定しているのでは?」は間違えだったと言えます。
壁に立てかけた場合もハンドルが壁で固定されるから安定しているのでしょう。
低い位置で支えている市販のスタンドも前輪さえ固定しておけば安定性が高いと言えます。
しかし、まあ今回の自作スタンドは自転車を大きく傾けられる分、風には強いと言えるでしょう。うんうん。
前輪を固定するのにはどうするか。
元々やっていたのがこれ
TRUSCO マジックバンド結束テープ 両面
両面がマジックテープになっているもので、自由な長さでカットできます。
100均にも同様なものがありますが、こちらの方が「モノが良い」と感じます。
ただし「締める」機能が無いので緩いなと感じたら貼りなおす必要があります。
100均の裾テープ
DAISOで自転車用品の所に売ってます。
ワンタッチバンドという名前で裾を留める用途になりますが、長さが丁度イイ!
ただ色がちょっとね。DAISOはみんなそう。
でも使い勝手が一番イイ!
輪行用のストラップなんですが、細くて軽いのがイイ。
ただし作業が繊細になって難しさがあります。
紐が長過ぎですが、専用と割り切ればカットしても問題無しです。
・外で試してみる
家の中は平らで無風なので実践的とは言えません。
やはり外で試してみないといけません。
という訳で近所の神社前でスタンドを使ってみました。
やはり前輪を固定しないと動いてしまいます。
自作スタンドテスト
— ようへい (@akmtyuhi2012) 2021年1月16日
前輪を固定しないと不安定 pic.twitter.com/J1D4Y9ApLJ
前輪を固定すると安定しました。
突っついても動き出しません。
自作スタンドテスト2
— ようへい (@akmtyuhi2012) 2021年1月16日
前輪を固定すると安定した pic.twitter.com/sKQ9odcM7o
坂で試してみたかったので地面に起伏のある公園に行きました。
坂でも安定してました。
自作スタンドテスト3
— ようへい (@akmtyuhi2012) 2021年1月16日
10%の勾配でも安定 pic.twitter.com/HJbVuZvTVP
・感想
前輪を固定する事でかなり安定したスタンドになりました。
多少の坂でも大丈夫。
ただ写真を見ると結構ストラップが目立ちますね。
・今後について
スタンドは取り敢えずリュックに入れて運びましたが、いちいちリュックを下すのが五十肩にクルので、自転車に括り付ける方法を探したいと思います。
そして「携帯」と呼ぶには少々嵩張りますので違う材料で作る事も考えたいですね。
気に入ったのが100均の「突っ張り棒」。
細いパイプと一回り太いパイプがセットになっているので継ぎ手が作りやすそう。
重量も100gくらいで作れそうです。
問題は薄い鉄パイプを潰さずに切れるか。
パイプカッターが欲しいです。